こんにちは、院長の鏡 卓馬です。
当院では昨年から内視鏡室に「青色」LED補助照明を用いています。
聞き慣れない青色照明、全国的には一部の内視鏡施設だけで採用されています。
今回のブログ記事ではその効果とメリットについて2点解説いたします。
【青色照明(ブルーライト)の補色効果】
胃や大腸の病気は微妙な「赤」の色調をともなうことが多いです。
内視鏡をする際に、検査室を青色LEDで照らすと検査モニターに映るこの「赤」を発色具合を良好に保てるのです。このため、より小さな病気もよく見え、診断精度が向上するという理屈です。
【やってみて気がついた、睡眠効果】
検査映像をより鮮明にするため内視鏡検査室をできるだけ暗くする、これは昔よくあった検査室の風景です。
たとえばホームシアターで映画を観るときに、お部屋全体を暗くするほどに 映像がくっきりするのと同じことです。
しかし、あまりに検査室を真っ暗にしすぎると鎮静剤で眠っている患者様のご様子(表情・呼吸の様子)がよく見えず、医療安全の観点からは良くありません。
そのため、検査中は血圧・呼吸モニターを付け、患者様の様子がわかる程度に白色の調光ダウンライトをつけて明るくしておく…最近はこのようなやり方が多いと思います。
しかし、白色光でそれくらいの明るくすると、眠っている患者様にとっては かなりの視覚刺激になってしまいます。
眠って行うはずの内視鏡検査を他院で受けたのに 様々な刺激で途中覚醒してしまい、苦しい思いをされた患者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
当院でブルーライトを採用して一番印象的だったのは 同じ鎮静剤の条件でも患者様がより良く眠られるようになったことです。
「医療安全にふさわしい明るい照度」で検査室全体をブルーに照らしているのにも関わらず、患者様はスヤスヤと眠られるので鎮静剤の総量も少なめで済みます。
また、たとえば胃カメラの際に、患者様がしっかりと眠られていると「オエっとなる嘔吐反射」やそれによる「検査画像のブレ」がなくなるため、検査の精度が良くなります。
これもまた患者様にとって大きなメリットとなります。
もちろん、当院には照明以外にもたくさんの工夫があり ここに全部は書ききれません。
ブルーライトはそのような工夫の1つであり
・「検査モニターにうつる胃や大腸のご病気の 赤い発色 を邪魔せず、映像がくっきりして見やすい」
・「鎮静剤で眠っている患者様のご様子もよく見え医療安全に良い」
・「患者様にとって余計な視覚刺激とならず、鎮静剤による眠りを妨げない」
・ 結果的に「病気が見つけやすくなる」
といったように当院が目指す良質な検査に一役買っております。
検査室環境、高解像度の内視鏡機材、内視鏡医の目、医療安全 これらがある程度揃わないと良い検査はできません。当院では「良質な内視鏡検査」を患者様にご提供できますよう日々努力しています。
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